大学の木も被害

街路樹の被害を見に行った翌日、病理学の先生(写真右)に頼まれて、ラシャヒ大学の木も診断に行くことになった。

ラシャヒ大学は、キャンパスがある広大な敷地の他に、先生たちのアパートが一棟ぽつんと立っている別の広大な敷地を持つ。そこに、所々、樹木が植えられている。植えられている樹木のうち大半が、コスカシバにやられて、樹液を流している。

別の話ではあるが、バングラデシュは土地だけが異常に高い。投機目的に売買が繰り返され、すぐに足元を見て値をつり上げる。そして、始末が悪いのは、買いたいというと、翌日には街中に知れ渡る。土地の値段は、日本と同じ水準である。ラシャヒ大学の資産は、簡単に数千億円の単位になるのではないかと勝手に評価した。

話は、本題に戻るが、友人Kが街路樹に施したカプセル剤は、日本では農家が普通に使っている農薬で、オルトランという薬である。浸透移行性といい、作物に根や葉から吸収されて全体に薬が行き渡り、食べたり、吸ったりする昆虫を殺すという恐ろしい薬である。アブラムシなどの小さな虫の駆除に使われることが多い。

オルトラン93%は市販されているオルトランの高濃度のものをカプセルに詰めて、樹木に埋め込む新型の農薬である。日本では、毎年、年二回アメリカシロヒトリで樹木がやられて、長年、薬剤散布がおこなわれてきた。DDVP、スミチオン、ディップテレックスなど数々の農薬が行政の手によって、日本の街中で大量にまかれてきた。しかし、ここに来て、農薬に対する使用規制と市民の監視の目が高まり、農薬散布が自粛されている。そこで登場したのが、カプセル剤である。

バングラでは、こんなカプセル剤は簡単に手に入らず、友人Kは、病理学の先生に他の樹木に被害が拡大しないように伐採焼却処分を薦めた。しかし、この樹木は研究目的で植えられたため、あと数年は伐採できないという。それでは、ここの木は全部被害を受けて枯れてしまう、自分たちで倒して被害を少なくするか、全部を見殺しにするか、先生たちが決めることになると友人Kは言った。

どうも、よく調べると、輸入するときに、丁寧に検疫しないでコスカシバも一緒に輸入しているようだ。多分、検疫官は役人だから貿易商から袖の下をもらってフリーパスなのであろう。その点、日本の検疫は世界一だと友人Kは言う。日本の検疫官のサインがあるものは世界中通用するという。友人Kは中国の農業試験場にサクランボを輸出手続きしたことがあり、日本人検疫官の厳しさを身をもって知っている。


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“大学の木も被害” への2件の返信

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    サクランボの輸出か。新しい品種なんかは国外持ち出しを厳しく制限してたりしますからね。寡占産地の地位を維持するのも大変だ。

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    それにしても風土も文化も違うところでのご指導、隔靴掻痒の感が文面ににじみ出てるような気がします。ご苦労様です。

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